西欧の帝国主義・国民国家は肌の色など身体的特徴を「人種」としてカテゴリー化した。しかし今やさらに先鋭化した人種化が席捲している。文化や生活習慣など見えない差異で線をひく厄介な人種化は、人が複雑に移動し交錯してきた「環太平洋型」といえる。本書は環太平洋型の人種化の史的起源と現状を示し、さらに芸術や対話の場を通してオルタナティブなグローバル化の道を探る。

環太平洋地域の移動と人種: 統治から管理へ、遭遇から連帯へ
編者:田辺 明生・竹沢 泰子・成田 龍一
出版社:中央公論新社
体裁:A5上製・428頁
定価:3,600円(税込 3,960円)
ISBN:9784814002481