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『京大人文研藏書印譜』は本册子で第三册目となる。刊行の經緯は既刊の第一册・第二册に述べられているので、ここでは贅言を避ける。前回の第二册は史部政書類の途中で終わっているが、ここで一旦史部を離れ、本册では氣分を改めて子部の藏書印を整理することにした。これも「中間まとめ」の氣まぐれとしてご容赦をいただきたい。

收録した資料は例によって玉石混淆であるが、なかでは淸代中期の藏書家・沈廷芳(號椒園、一六九二~一七六二)の舊藏書である『顧端文公遺書』、同じく淸朝中期の經學者・惠棟(字定宇、一六九七~一七五八)の舊藏書である『雲笈七籤』、淸末の詩人・王尚辰(號謙齋、一八二五~一九〇二)の舊藏書である『草木子』などが目を引く。各資料の解題や舊藏者の詳細な檢討については、一通りの調査を終えた後、所内の適任者を募って改めて取り組むことにしたい。

この間、 「漢籍を見る會」のメンバーにも多少の出入があり、前途有爲の方々がそれぞれ新たな職場へと旅立って行かれたが、同時にこの會の生みの親、育ての親ともいうべき井波陵一教授もまた、今年三月末に停年を以て研究所を退職された。

長年にわたってご指導をいただいた井波教授のご退職の記念として、ささやかながらこの小册子を捧げることは、「漢籍を見る會」一同の喜びとし、誇りとするところである。

二〇一八年四月 京都大學人文科學研究所 矢木毅(「はしがき」より)

東方学資料叢刊(東洋學文獻センター叢刊)第25册「京大人文研藏書印譜(三)」が発行されました。