天皇が国家の頂点に立った近代、天皇制は人びとにどのように受け入れられていったのか。 社会における受容のありよう、権威を高めていった顕彰という行為の具体的検証を通して、天皇不在の社会へ天皇制が浸透していく過程を描き出す。 明治維新から戦後まで、現代の象徴天皇制へとつながる近代天皇制を、「社会」をキーワードに検討する意欲作。 近代天皇制と社会 思文閣 編者:高木Read More →

本書は、林巳奈夫(京都大名誉教授、1925-2006)が晩年に取組んだ未刊の論集計画を忠実に引き継ぎ、新たに解題を附して刊行するものである。文字資料の解読と遺物・図像類の考証から、中国古代の国家、社会制度の詳悉な析出を試みる。編集・解題は岡村秀典。 中国古代車馬研究 臨川書店 著者:林巳奈夫 編者:岡村秀典 定価:本体18,000円+税 判型・ページ数:菊判Read More →

「宗教とは何か?」と問うとき、それがあまりに巨大で多様性を帯びたものであることに気がつくでしょう。本書では、これまでの宗教学では捉えきることができなかった/光を当てられてこなかった日本宗教史の重要トピックについて、キーワード集という形をとって紹介しています。こうしたキーワードが呼び水となり、新たな議論や研究が生まれることで、宗教史そのものをアップデートしていRead More →

暴力、セクシュアリティ、宗教実践、モノなど、一貫して近代理性と対立するテーマに挑み続けてきた著者が、「誘惑」に導かれて新たな領野を拓く。共鳴するコンタクト・ゾーンと身体世界を探究し、全体化に抗する文化人類学を提唱する渾身の力作。 誘惑する文化人類学―コンタクト・ゾーンの世界へ 世界思想社 著:田中雅一 定価:本体3,800円+税 判型・ページ数:A5・336Read More →

1910年代~1920年代に現れた大きな転換期「大正」。その元号と重なるように日本・世界が動き出した。第一次世界大戦と大恐慌によって世界の各地域が同期化する一方、同じうねりに巻き込まれつつ日本では関東大震災が「足下」を崩壊させる。都市化の進行や人々の意識の変化は、明治に始まったいわば「官製の近代化」とは質の違う近代を歩み始めたのではないか。民に焦点を合わせるRead More →

「一九六八年の革命は勝利し続けている」とは何を意味するのか。ニューレフトの諸潮流を丹念にあとづけた批評家の主著、増補文庫化!解説:王寺賢太。 増補 革命的な、あまりに革命的な─「1968年の革命」史論 筑摩書房 絓秀実 著 シリーズ:ちくま学芸文庫 定価:本体1,500円+税 判型:文庫判 ページ数:560 ISBN:978-4-480-098Read More →

イギリス支配下の連合王国から帝国自治領へ――20世紀初頭にアイルランドが経験した変化は「革命」と呼ぶに値する.大戦を経て生まれた二つのアイルランドは現在も存続しており,その起源はここにある.大戦前夜からイースター蜂起,独立戦争,内戦を経て自由国(後の共和国)が成立するまでを描く本格的通史. アイルランド革命 1913-23 第一次世界大戦と二つの国家の誕生 Read More →

内に多民族社会の融和を牽引し、外に周辺民族との緊張に備える。古代中国における国家の要、軍事活動と民族政策の相関を描き出す。 多民族社会の軍事統治:出土史料が語る中国古代 京都大学学術出版会 宮宅 潔 編 体裁:A5上製、頁数:402頁 定価:5,184円(税込)ISBN: 9784814001361Read More →

いまなお説の一致をみない国号「日本」、称号「天皇」の誕生説。多くの日本史研究者を悩ませてきた難題に、中国学者が挑む! 国号「日本」、称号「天皇」については、日本史研究のうえでは論じ尽くされたかもしれない。しかし、中国学の立場からはすこし違った観点を提示することができるのではないか――(本文より) いまなお説の一致をみない国号「日本」、称号「天皇」の誕生の解明Read More →